カナダの地下に眠る「天然の水素」ーー新エネルギー源の可能性が広がる
私たちが普段使うエネルギーの多くは化石燃料に依存していますが、カナダの研究チームが、地球そのものが「作る」水素ガスの存在を明らかにしました。2026年5月に発表された研究によると、カナダの古い地層に含まれる岩盤が自然に水素ガスを生成しており、その量は思いのほか豊富だということです。
この発見は、オンタリオ州の鉱山ボーリングから採取したデータに基づいています。測定結果によれば、この天然水素は継続的に流出し、数年単位で安定した供給が可能な状態にあるとのこと。従来、水素エネルギーは電気分解などの人工的な製造方法が主流でしたが、地面から自然に湧き出る「タダ同然の」エネルギー源が存在するという発見は、エネルギー政策を考える上で大きな意味を持ちます。
カナダは既に再生可能エネルギーの分野で先進国として知られていますが、この天然水素の発見は、その優位性をさらに高める可能性があります。世界中でカーボンニュートラル社会への転換が進む中、化学産業や運輸産業で利用できるクリーンな水素源として、今後の開発と実用化への期待が高まっています。