かつての健康トレンドは、早朝からの厳しいトレーニングや完璧な食事管理など、ストイックさが強調されてきました。しかし、イギリスにおける2026年のウェルネストレンド調査によると、多くのイギリス人の心持ちに変化が生まれています。 調査機関の報告では、イギリス人の3人に1人(33%)が「ソフト・ウェルネス」への転換を考えており、短期的な成果よりも持続可能な習慣づくりに重点を置く傾向が見られます。この流れは、ベルファスト、ブライトン、シェフィールドなどの都市で特に顕著です。 同時に、個人での運動から社会的なつながりを重視した「コミュニティ・フィットネス」へのシフトも加速しています。動画共有アプリ・Stravaのデータでは、2024年同期と比べて2025年上半期にイギリスのランニングクラブ登録数が3倍に増加したとのこと。ランニングクラブのほか、野外での水泳グループやウォーキングクラブなど、友人や知人とともに楽しむ活動が人気を集めています。 ある研究では、イギリス人の約3割が運動を通じて新たな人間関係を築き、維持できることが心の充実につながると答えています。さらに、フィットネスプログラムを続ける際に「社会的なつながり」がある場合、継続率が50%以上に跳ね上がるという結果も出ています。 もう一つの注目トレンドが「ヘルスパン」です。年齢を重ねる中での美しさや若々しさよりも、長期的に心身ともに活動的で独立した生活を送ることへの関心が高まっています。イギリス消費者の約70%が、この1年間で長寿に関連するウェルネス支出を増加させているとも報告されています。 ただし、新しいテクノロジーや高価なサプリメントよりも、運動、睡眠、良質な食事といった基本的な生活習慣の見直しに、専門家からは改めて注目が集まっています。 背景には、生活費の高騰がイギリス人の健康管理にも影響を与えているという現実があります。約30%のイギリス人が、経済的な事情から従来のウェルネス習慣を減らさざるを得ないと答えており、都市によっては約半数近くが同じ状況にあります。つまり、誰もが実践でき、生活に自然と組み込める健康習慣の必要性が、トレンドの背景にあるのです。